メニエール病を理解する

●内耳のリンパ液が過剰に

　メニエール病は、自分や周囲が回転しているかのようなめまい、吐き気などの症状が繰り返し起こる病気です。症状が数分で治まることもあれば、数時間続くこともあり、耳鳴りや耳の閉塞（へいそく）感、難聴などを伴います。自律神経が変調をきたして、吐き気や冷や汗、頭が重いといった不快感がみられるケースもあります。原因は内耳の中にあるリンパ液の増加とされ、過剰になったリンパ液が神経を圧迫して、さまざまな症状が起こります。

●医師とよく相談する

　めまいを伴う病気は多岐にわたります。疑わしい症状がある場合は、原因を明らかにするために耳鼻咽喉科や、めまい外来などを受診してください。治療は抗めまい薬や吐き気を抑える薬による薬物療法が中心です。メニエール病の発症にはストレスが影響すると考えられており、ストレスを軽減させるための生活指導も行われます。薬で効果が期待できず、生活に支障をきたすという場合は、手術も検討されます。それぞれの治療法には一長一短があるので、医師と相談することをおすすめします。