飛蚊症に気をつけて
2023/03/01
●60歳前後の3割に見られる
飛蚊症は、小さな虫や糸くずのような浮遊物が飛んでいるように見える症状です。浮遊物は黒、灰色、透明が多く、形や大きさは人によってさまざま。眼球を動かすと、少し遅れてついてくるような動きをすることもあります。加齢など生理的な要因で起こることが多く、眼球の中の硝子体(しょうしたい)が濁り、光が入ってきたときに黒い影が網膜に映って黒い点のように見えます。40~50歳代から増え始め、60歳前後になるとおよそ3割の人にこうした症状が見られるといわれています。
●急な変化には要注意
生理的な要因による飛蚊症は心配いりませんが、浮遊物の数や大きさが急に変化した、頭痛や目の痛みがある、目を動かすと稲妻のような光が見える、急に視力が低下したという場合は、病気が原因の可能性があるので、すぐに眼科を受診してください。精密眼底検査を受けることで、原因が明らかになります。飛蚊症の原因となる病気は、網膜から硝子体が分離する後部硝子体剥離(はくり)、網膜裂孔(れっこう)や網膜剥離など。また、糖尿病や網膜中心静脈閉塞症の合併症でも飛蚊症のような症状が現れることがあります。
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