むずむず脚症候群の知識

●不眠症の要因になる

　「むずむず脚症候群」は、その名の通り、足の奥のほうに「ほてる」「虫がはう」「痛い」「かゆい」などと表現される不快な症状がみられる病気です。症状は座っているときや横になっているときに出やすく、脚を動かすことで軽減します。夕方から夜にかけて強まる傾向があるので、不眠症の要因にもなります。また、日中の眠気や倦怠（けんたい）感、集中力の低下から精神的な不調につながりやすく、軽症も含めると患者数は全人口の５パーセントにもなると推定されています。

●気づいたらすぐ受診

　原因は明らかになっていませんが、運動や感覚に関わる神経伝達物質の一種「ドーパミン」の機能低下で起こること考えられています。早期治療が大切なので、前項のような症状に気づいたら速やかに睡眠外来を受診しましょう。治療はまず、カフェインを含む飲料やアルコール、タバコを控え、適度な運動や栄養バランスの取れた食事を心がけるなど、生活習慣の見直しで改善を目指します。こうした生活改善で効果が見られない場合は、薬を用いた治療が検討されます。