●ピロリ菌が深く関わっている
　胃潰瘍は、胃酸が何らかの原因で胃粘膜を攻撃し、胃の壁がただれた状態です。典型的な症状は、空腹時のみぞおち付近の痛み、胸焼けやゲップなど。症状が進んで胃壁から出血すると、コールタールのように黒い便や貧血がみられることもあります。かつては、ストレスや暴飲暴食が原因とされていましたが、近年はヘリコバクター・ピロリ菌の感染が発症に深く関わっていると考えられています。また、解熱鎮痛薬の副作用で起こるケースもあります。
 
●解熱鎮痛薬の服用は慎重に
　予防するためには、食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂肪の多い食事、喫煙など、胃に負担をかける生活習慣を避け、胃酸の過剰な分泌を防ぐことが大切です。また、解熱鎮痛薬は説明書をよく読み、正しく服用しましょう。医療機関では、バリウム検査や内視鏡検査で潰瘍の有無を確認します。治療は、生活指導と胃酸を抑えて胃粘膜を修復する薬を用いた薬物療法が中心です。再発を繰り返す場合は、ピロリ菌の有無を調べ、必要なら除菌治療を受けることをおすすめします。


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