●他の病気と間違われることも
　甲状腺は喉仏のすぐ下にあり、新陳代謝を正常に保つ甲状腺ホルモンを分泌しています。若い女性に多い「バセドウ病」はこのホルモンが過剰になる病気です。新陳代謝が活発になりすぎて、頻脈、動悸、多汗、イライラといった症状が表れるため、更年期障害や精神疾患などと間違われることがあります。一方、ホルモンが不足する代表的な病気が「橋本病」。新陳代謝が低下し、だるさや無気力、むくみ、乾燥肌といった症状が見られ、うつ病や自律神経失調症、肝機能障害などと間違われることもあります。
 
●疑わしい場合は検査・受診を
　甲状腺の病気には他にも、炎症が原因となるものや腫瘍があります。炎症が起こると甲状腺の腫れや痛み、しこりなどが見られます。腫瘍の８～９割は良性のものですが、大きくなると首の腫れやしこり、ものを飲み込む際の違和感なども。こうした症状がある場合は、医療機関で甲状腺ホルモンを測定してもらうか、内分泌・代謝の専門医に相談しましょう。


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