胸郭出口症候群
日付:2020.3.16 /
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気になる病名
胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)とは首から出ている腕や手指に行く末梢神経の束(腕神経叢)が、腕や手指に行く血管(鎖骨下動脈や鎖骨下静脈)とともに圧迫されて起こる病気です。
腕神経叢(わんしんけいそう)は、首の横のやや前にある前斜角筋と中斜角筋の間を通って、その後鎖骨と第一肋骨の間を通り、さらに小胸筋の下を通って脇の下に入ります。この間、圧迫している場所によって分類が変わります。稀ですが、頸椎にある余分な肋骨で圧迫されて発症する場合もあります。首が長く、なで肩の女性に多いです。
初期の場合は、首や肩・腕を特定の位置にもっていくと、腕や手指にしびれやだるさ、痛みなどが現れます。酷くなると何もしなくでも痺れや痛みが常に現れるようになり、場合によっては耳鳴りやふらつき感、後頭部から耳、口の辺りにかけて、しびれ感が及ぶことがあります。また、放置してしまうと筋肉が弱って、腕が細くなってしまう場合もあります。
症状によって治療法は変わりますが、基本的に圧迫していた部位を開放すれば、症状は軽減されます。ほとんどの方が、体操をしたり、生活習慣などに気を付けることによって改善されています。